◆海外旅行の魅力
海外旅行の魅力と言えば、やはり異文化を体験できることではないでしょうか?
そもそも海外ではまず、日本語が使われていません。
嫌でも外国語を使う必要に迫られます。英語圏ではない国でも、お互いに片言の英語で乗り切ることもあるでしょう。とにかく、日本語よりは何らかの外国語の方が通じます。
外を歩くときも、国によっては右側通行のことがあります。
筆者もアメリカに行った時、この右側通行を体験したのですが、日本の幼稚園生が習うような「右見て、左見て、また右を見て渡る」がアメリカでは通用しないことを実感したものです(左側通行の日本では、道路を横切る時に右手から来る車が手前側を走っていますので、最後に右を見る必要があるのです)。
街並みや、建物のデザイン、乗り物まで、日本とは異なるでしょう。
ヨーロッパに行けば石造りの立派な建物が目に入ります。東南アジアの国によってはバイクを使ったタクシーのようなものや、日本とは違う形の人力車を目にするかもしれません。
そして食べ物も、日本では手に入らない食材が使われていたり、日本とは違う味付けで提供されることも多いでしょう。
時にはそれがショッキングなこともあるかもしれません。日本では塩辛い食べ物が、現地人の口に合うように甘い味付けになっているような時は、それこそ異文化にショックに近いものを覚えるかもしれません。
ただ、そういう刺激を受けるからこそ、海外旅行に魅力を感じる人が多いのでしょう。

◆2019年から出国税が!
そんな海外旅行が、ひょっとすると、ちょっと行きづらくなるかもしれない事態となりました。
日本政府は、2019年1月7日より海外に出国する際、1人1,000円の税金を徴収することに決めたのです。
この出国税、正しくは「国際観光旅客税」と言います。
ちなみに法務省入国管理局の発表によると、2015年の日本人海外旅行者数は1,621万人とのことです。もし、この人数に1,000円の税金を課税したとしたら、162億円も日本政府の金庫に入ることになります。
で、この税金の使い道は、日本国内の観光地の整備に使われるということです。
具体的には、例えば海外から日本に旅行する外国人旅行者が利用可能なWi-Fiの整備ですとか、外国人観光客に向けた英語などの外国語で表記された看板の整備に使われる予定です。
「そんなの、日本人の自分には関係ないじゃん!」とお思いの方も、いるのではないでしょうか。
ご安心ください…と言うのは微妙かもしれませんが、この新しい税金は訪日外国人にも課せられます。
この新しい税金は、日本を出国するほぼ全員に課せられます。
「ほぼ全員に」というのは、例外が4つあるからです。
(例外1)船舶や航空機の乗務員
(例外2)トランジットで24時間以内に出国する人
(例外3)天候その他の理由でたまたま日本に立ち寄ることになった人
(例外4)2歳未満の人
まぁ、そりゃぁそうだ、という例外ばかりですね。ただ、この例外の中に「外国人」という制限は、含まれていません。
参考までに、日本政府観光局の発表によると、2015年の訪日外国人は1,974万人です(2016年、2017年と年々増加する傾向にあります)。
この1,974万人から1,000円ずつ徴収したとすると、197億円となります。先程の、日本人海外旅行者から徴収した場合の金額と合わせると、359億円となります。

◆外国人には違和感がない
先程、「そんなの、日本人の自分には関係ないじゃん!」とお思いの方も、いるかもしれないということを書きました。
確かに、そんな訪日外国人にしかメリットのないようなことに自分の支払う税金が使われるなら、海外旅行を控えようと考える人も、いるかもしれません。
そもそも、文部科学省が公表している情報によると、「OECD、ユネスコ、米国国際教育研究所(IIE)等の2014年統計による日本人の海外留学者数を集計したところ、53,197人(対前年度比2,153人減)」ということからもわかるように、日本人が外国に学ぶケースも減っています。
ひょっとすると、課税によって日本人海外旅行者が減少するかもしれません。
この出国税によって日本人が海外に出掛けることを控えるようになることは、十分に考えられることです。
同様に、訪日外国人にも課税されることで、「政府は訪日外国人を増やしたいと言っているけれど、出国税ができたことで訪日外国人が減るのではないか」と懸念するかもしれません。
ところが諸外国でも出国税が設けられている国は、それなりにあります。
日本に近いアジアの国で言えば、韓国や香港でも出国税が設けられています。
ちょっと遠い国ではありますが、島国イギリスに関しては、利用する飛行機のクラスに応じて出国税が変わります。もし新婚旅行などでファーストクラスを利用してイギリスに往復すると、出国税だけで2人で4万円以上も支払うことになります(もちろん、出国税のないヨーロッパの適当な国にファーストクラスで行き、そこからイギリスに移動することもできますが)。
ともかく、そんな具合に出国税があちこちにあるので、諸外国では出国税にそれほどネガテイブになる人は、少ないと考えられます。

◆海外に行かずに海外の文化に触れる
海外の文化に触れて刺激を受けたい、でも出国税は日本人に馴染みがない。そして日本には多くの外国人がやってくる…
…だったら、日本にいながらにして外国人を自宅に受け入れることで異文化交流をしてみてはいかがでしょうか。
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