◆今までの「あらすじ」
独身女性である筆者が、日本ホストファミリー養成協会の「ホストファミリー養成講座」の内容を活用しながら語学学校のホームステイを受け入れる。
今まで受け入れた留学生は、食事制限のあるフィンランド人女性Aino(アイノ)、スイス人男性のNathanael(ナサナエル)とオランダ人男性のNeils(ニルス)、日系ブラジル人女性のBruna(ブルーナ)と脚が不自由なフィンランド人女性Miisa(ミイサ)。そして今はフランス人男性Antoine(アントワー)を受け入れている。
連載当初は1人受け入れて終わる予定だったが、実際にホームステイを受け入れてみると面白いことや想定外のことなどが色々と起き、ホストファミリーが楽しくなってくる。

◆何を食べたの?
ホームステイを受け入れたことのあるホストファミリーの皆様は、ホームステイで来た人に「外で何を食べたか」確認していますか?
私は、相手が嫌に思わない範囲で聞いています。
でも、多くの場合は私が意図的に聞かなくても「今日は◯◯を食べたよ」という話を本人が話してくれることが多いんですけれどね。
これ、結構、楽しいです。
ちょうど今、私がお預かりしているAntoine(アントワー)はフランス人です。
みなさん、フランスの料理って何か思い浮かぶものは、ありませんか?
ある日、Antoineは原宿の竹下通りでクレープを食べたと言います。
「フランスのクレープと比べて、どうだった?」と私は尋ねました。
「フランスのクレープは2種類あって、甘いのと、塩辛いのがある」とのこと。
ちょっとビックリしませんか? 塩辛いクレープって、一体全体、何?
「塩辛いのは主に北のほうで食べられている」そうです。
そして「僕は塩辛いクレープは嫌いだけれど、竹下通りのクレープはとても甘かった」とのこと。
いやぁ、わざわざ日本でクレープを食べるなんて、チャレンジャーですねぇ。
…と言いつつ、「日本に来てクレープを食べるんだったら」ということで最終日の朝にでもフランスパンを提供しようと目論んでいますが(笑)。

◆金銭感覚
語学学校初日のこと。夕飯のとき「今日はお昼ご飯に何を食べたの?」と尋ねてみました。
「焼きそばを食べた」と答えました。
内心「前に預かったあのフィンランド人だったら名詞は返ってこなかっただろうから、ほんと話しやすいなぁ」と思いつつ、「どこで食べたの?」と訊きました。
ところが、これが上手に伝わらなかったようで「コンビニで買ったの? 道で売っているのを買ったの?」と言い直しました。
すると「レストランで食べた」とのこと。
多分、このレストランというのは、定食屋さんみたいなものだと思いますが、ともかくお店で食べたとのこと。
あまりお店で焼きそばを注文しない私は「いくらだった?」と訊いてみると「700円」とのこと。
それを聞いた私は、ちょっとビックリ。
「日本のサラリーマンはお昼ご飯に500円ぐらいしか使わなくて、700円のお昼はちょっと豪華なお昼か、後輩でも連れて話をしながら食べるようなお昼」と私。
「え、500円でお昼ご飯が食べられるの?」とAntoineが逆に尋き返しました。
そこで私は、語学学校の最寄り駅の反対側にある、チェーンのうどん屋さんを紹介しました。
「ここなら一番安いうどんが1杯150円で食べられるよ」と言うとAntoineは驚いていました。

◆失敗もある
ある日のこと。私はAntoineには黙ってサプライズでたこ焼きをセットしていました。
我が家では、ホットプレートでたこ焼きを作ります。ホットプレートを机の上にセットし、Antoineが帰ってくるのを待っていました。
Antoineが帰って来て、机の上を見て、「今日、食べた」と言いました。
そうです、実は彼は授業の後、移動販売のたこ焼きを買って食べていたのです!
うぅん、予め「今夜はたこ焼きにしようと思う」って伝えておけばよかったかな…。
個人的には、予め夕食のメニューを伝えることは、したくないです。
というのは、もし私がホームステイする側で予め今夜の夕食が伝えられていたら、「それって早く帰らなきゃマズいんかなぁ」と思ってしまうだろうからです。
せっかく友達から外食に誘われても「ごめん、ウチのホストファミリーが今夜の夕飯は◯◯だって言っていたから」とでも言ってお断りしちゃうかもしれません。
まぁ、数あるメニューの中で、こんな具合に同じ日にバッティングしてしまうのは今回が初めてです。
ふと語学学校の提供しているホストファミリー専用のwebサイトを確認したら、すでに私は100日以上、ホームステイを受け入れています。
そりゃぁ、そうですよね、6月下旬から11月になった今日まで、ホームステイを受け入れていない日の方が珍しかったのですから。
同じ日にバッティングしてしまう確率は1%未満です。宝くじだったら1,000円当たっています。

◆恐るべし、たこ焼きの魅力
でもAntoineは「たこ焼きが大好き」と言っていました。
Antoineはタコなんて食べるのかな? という不安は既に消えておりますが、まぁ気持ち良い食べっぷり!
まず、とりあえず先に焼いておいた10個をあっさりと平らげました。
さらにAntoineと一緒に焼いていた次の10個も綺麗に胃袋の中へ。
おー、よく食べるねぇ。
今日、既にたこ焼きを食べたとは思えない量のたこ焼きを食べました。
個人的には、しっかり食べてくれる人は好きですね。
やっぱりホームステイでお預かりしている以上、少食だと「食事が口に合わなかったかなぁ」ですとか「これっぽっちで足りるかなぁ」という不安があります。
そして何より少食過ぎて体を壊したりとかが心配です。
ただ、まさか、あんなにAntoineがたこ焼き好きだとは。
今日、既に食べていても、まだ食べることのできるたこ焼きの魅力は恐ろしいですね。
ちなみにAntoineはソースだけつけて、海苔も鰹節もかけませんでした(私はマヨネーズは使いませんし、仮に使うとしてもビーガンマヨネーズを手作りするので、今回は提供していません)。
いやぁ、もし、このAntoineが1ヶ月以上の滞在だったら、隣町にある、680円で「たこ焼き食べ放題」のお店に連れて行くんだけれどなぁ。
700円の焼きそばよりも安い!
…と、オチがついたところで、少しCMさせてもらいます。
日本ホストファミリー養成協会では、ホストファミリーの皆様が安全・安心してホームステイを受け入れられるように、ホストファミリーのための情報を提供しています。
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