◆今までの「あらすじ」
独身女性である筆者が、日本ホストファミリー養成協会の「ホストファミリー養成講座」の内容を活用しながら語学学校のホームステイを受け入れる。
今まで受け入れた留学生は、食事制限のあるフィンランド人女性Aino(アイノ)、スイス人男性のNathanael(ナサナエル)とオランダ人男性のNeils(ニルス)、日系ブラジル人女性のBruna(ブルーナ)と脚が不自由なフィンランド人女性Miisa(ミイサ)、フランス人男性Antoine(アントワー)の合計6人。
連載当初は1人受け入れて終わる予定だったが、実際にホームステイを受け入れてみると面白いことや想定外のことなどが色々と起き、ホストファミリーが楽しくなってくる。一方、自分も海外に行きたいと思い、ポーランドのポズナンにてSybi(シビー)の家でホームステイをする。

◆ポーランドから世界中に広まったパンをご存知ですか?
ポーランドの町ポズナンにあるSybi(シビー)の家で一晩を過ごし、私は前の日のうちに買っておいたパンを食べて朝食としました。
今回、カウチサーフィンを使ってタダで泊めてもらうこともあり、(Sybiの家で食事を頂くのは申し訳なく思い)予め買っておきました。
ポーランドはユーロ圏ですが、通貨はユーロではなくズロチという現地通貨です。1ズロチは日本円で30円程度です。
私の買ったパンは、大人の手のひらぐらいのサイズがある菓子パンです。ベーグルパンのようなものもあれば、コッペパンのようなものもあります。
で、これが1個1ズロチ前後で買えるのです!

◆ベーグルパンが世界中に広まったきっかけ
ちなみに、ちょっと自慢しますが、私はクラクフでも1個1.5ズロチ程度のオブヴァジャネックと呼ばれるベーグルパンを食べましたよ!
ベーグルパンが世界的にブレイクするきっかけは、アメリカに渡ったポーランド系ユダヤ人が広めたためです。
ただ、このポーランド系ユダヤ人がアメリカにわたる前からの製法で作られたベーグルパンがオブヴァジャネックなのです。
ポズナンでもオブヴァジャネックらしきものが売られていますが、実はこのオブヴァジャネック、本来はクラクフの街で作られたものだけがオブヴァジャネックを名乗れるのです。
街中の屋台で売られているオブヴァジャネックを買って、それを電車の中で食べるのは、いかにも旅行しているという気分を盛り上げてくれます。
…と言いつつ、ポズナンに来て買ったのは屋台ではなくスーパーで売られているパンですが(そういえばクラクフにはパンの他にもお花など屋台を見たけれど、ポズナンでは1個も屋台を見ていないなぁ)。

◆餃子そっくりのピオロギ!
お昼もやっぱり私はSybiの手を煩わせたくなかったので、「スーパーでお土産を買ってくる」と言って出たついでに、スーパーでパンとピオロギを買って来てお昼ご飯にしました。
このピオロギというのは、初めてスーパーで見つけた時にビックリしました。というのも、見た目が餃子にソックリだからです。
ただ、このピオロギの皮は、白の他にもオレンジ色や緑色のものがあります。パパが教えてくれたのですが、オレンジのものは皮にカボチャが練りこまれていて、緑色のはほうれん草が練りこまれているそうです。
逆にパパから「日本では餃子をどうやって食べるの?」と聞かれて「普通はフライパンで焼くけれど、スープに入れることもあれば、油で揚げることもある」と答えました。
「ピオロギを焼いたことは、ないなぁ」とパパは驚いていました。
ともかく、見た目が餃子に似ているというだけで私はピオロギを買いました。
アウシュビッツや第二次世界大戦に対する本は5冊以上も読んだのに、ポーランド旅行の本は全く読んでこなかったのですが、実はこのピオロギ、ポーランドを代表する伝統料理だったのです。
ただ、このピオロギ…餃子とは全く味が違います。
それもそのはず、中に入っているのは豚肉とニラではなく、カッテージチーズだったりキノコだったりするのです。
これもパパに「日本の餃子には豚肉のミンチとニラというハーブ、それにニンニクが入っている」と言うと、パパは驚いていました。

◆市街地へ!
さて、私がポズナンに滞在する目的は、確かにホームステイを体験する、というのもあるのですが、書道家の南さんの展覧会に行き、オープニングセレモニーに参加することでした。
オープニングセレモニーの会場は、ポズナン駅の反対側で、駅から歩くと30分はかかります。そもそも、Sybiの家からポズナン駅まで行くのにタクシーを使ってしまいましたが、かなり乗りました。
ふと、「ローカルなバスを乗り継いだら到着するかも!」と思い、バスを検索してみました。
そもそもローカルなバスに乗るのは難しいです。
前のりか、後ろのりか、料金は先払いか…
ただ、私はラッキーでした。ちょうどSybiの家の近くを通るバスが、そのまま会場の近くに行くのです!
「このバスに乗ろうと思うんだけれど、この辺りにチケットを売っている場所はどこかありますか?」と私はSybiに尋ねました。
◆パスを乗ろうとしたら大変なことに・・・
実は、これからが結構大変なことになりました。と言うのも、私はもちろん、Sybiもパパもバスのチケットを持っていなかったのです!
ポーランドのバスは、予めチケットを買っておき、バスに乗ったらそのチケットをバスの中にある機械に差し込む必要があります。機械に差し込むと、チケットに時刻が印刷されます。
面白いことに、ポーランドのバスのチケットは時間で値段が決まるシステムです。
例えば30分有効のチケットを買って乗ると、その30分の間であれば何度でもバスと路面電車を乗り継ぐことができるのです。
ただ、そんな便利なバスも、チケットがなければ乗れません。
「O.K.、ちょっと30分ほど待っていてね」とパパが言うと、どうやらパパはパパの友達に電話してチケットを分けてもらう交渉をして、チケットを取りに行ってくれたのです。
いやぁ、申し訳ない…と思うと同時に、やっぱりホストファミリーはありがたいなぁ、と心から思いました。そう、ホストファミリーって「ありがたい」です。
海外の人が日本を訪れた時にきっと同じような経験をされているだなぁと感じました。
日本ホストファミリー養成協会では、ホストファミリーの皆様が安全・安心してホームステイを受け入れられるように、ホストファミリーのための情報を提供しています。
ホストファミリーに興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。
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