独身の私がホームステイを受け入れてみた!【連載85回目】

◆今までのあらすじ

日本ホストファミリー養成協会の「ホストファミリー養成スクール」で学んだ内容を、独身女性である筆者が実践し、実際にホームステイを受け入れる。

語学学校からオランダ人1名、スイス人1名、フィンランド人2名、ブラジル人1名、フランス人1名を受け入れ、のべ受け入れ日数は150日強。

その後、インターネット上のホストとゲストを結びつけるサイトからドイツ在住のインド人Vanchinathan(バンチャンサン)を受け入れる。

 

◆日程、合わない…

Couchsurfing経由で我が家にホームステイを希望する人が、とても多いです。

私のところには、ほぼ毎日3通ほどリクエストが来ます。

もし仮に毎日Couchsurfingからホームステイを受け入れたとしても、毎日3通のリクエストを受け取っている以上、60%以上のリクエストを断ることになります。その上、私は語学学校からもホームステイを受け入れています。

Couchsurfingからのホームステイを受け入れられないケースが多いのです。

 

ホームステイをしたいという人が多いのに、私は断らなければなりません。

特に(東京を含め)日本の場合、そもそも「他人が家にいるなんて!」という具合にホームステイを受け入れることに閉鎖的な人が多いです。これは文化的な背景もあるのかもしれませんが。

そのような状況を知っているからこそ、我が家を希望する人をお断りするのは、私としては心苦しいものがあるのです。

 

ただ、私にも希望はあります。

「こういう人には是非、我が家に来て欲しい」「この人と仲良くなりたい」「こんな感じの人はちょっと我が家に来て欲しくないなぁ」「多分、この人と私は、合わなそう」

これ、大切です。

合わなそうな人を無理に受け入れると、ホストファミリーは長続きしません。

 

「日程が合わない、でも会ってみたい」という人には、私は夕飯やランチに誘います。

「我が家で食事をしませんか?」ということもあれば、「半日だけ空いているので東京駅の近くでランチをしてから皇居を見ませんか?」という具合に散策をセットにすることもあります。

 

◆某嬢、出国できず!

これは香港に住む、とある大学生のこと。
彼女のくれたメッセージが、ちょっと知的に感じたので「会いたい」と思い、「受け入れはできないけれど、我が家で夕飯はいかが?」と返信。

ジブリミュージアムの足で我が家にどうぞ、という計画で、「ジブリは予約制だけれど大丈夫?」「大丈夫」なんてやりとりもして…

 

「ごめんなさい。インフルエンザにかかってしまい、今回の日本旅行をキャンセルしました」

うわー。。。
とにかく「お大事にしてくださいね。また日本に来る機会があれば是非、お会いしましょう」と。

 

◆某嬢、謎!

お次は北京にお住いの、これまた大学生。

私が彼女に「お夕飯を我が家でどうぞ」と伝えた理由は……彼女のプロフィールの「行ったことのある国」の欄に「北朝鮮」と書かれていたから!

ちょっと、いや、ものすごく気になりませんか?

ひょっとして中国人にとって北朝鮮旅行はメジャーなのかな?
旅行ではなく、親の転勤だったりするのかな?
まさか、とは思うけど、脱北者ではないよね?

まずは、「行ったことのある国として北朝鮮と書いていたけど、何歳の時に行ったの?」と聞いて、次に「北朝鮮のどこにいたの?」「また行きたい?」「北朝鮮の人と仲良くなった?」なんてことを聞こうかな。

と、そんな具合に色々と考えつつ、「実は北朝鮮から北京に移住しているスパイだったり」なんて考えもよぎりつつ…

 

…その彼女が、待てど暮らせど来ないのです。

私は約束の15分前に駅に到着して、約束の30分過ぎまで待っていたのですが、現れず。

 

こういう時に、怒りをぶつけては、なりません。

「こんにちは、お元気ですか? 約束の時間に来なかったので連絡しました。ひょっとして体調が悪かったり、何か事件に巻き込まれていたりしませんか? 何か助けが必要でしたら、いつでも私に尋ねてくださいね」
そうメッセージを送りました。

半日ほどして「仕事が終わらなくて予定の飛行機に乗れませんでした」と返信が。

「ともかく無事で良かったです。また機会があれば、一緒に食事をしましょう」と私は返信しましたが……あれ、「仕事」って何? 彼女って大学生じゃぁ、ありませんでしたっけ?

 

◆某嬢、出身にビックリ!

今度は「某嬢」なんて伏せないで、ちゃんと言います。

フランスからジェニファーという、大学で工学部に所属する女性です。
フランス在住なのですが、プロフィールの写真は何となくアジア系な感じがします。

ジェニファーが我が家にホームステイをしたいと言った期間、私は語学学校からのホームステイを受け入れているので、「ランチを食べて、それからあちこち歩こう」と。
メッセージのやりとりで、都内でどこを歩くかを打ち合わせし、いざ当日。

 

出会って、自己紹介して、その後すぐ「フランスで生まれたの?」というやり取り。案の定、ジェニファーはフランス生まれではあるけれども親が両方ともフランス人ではない人でした。

ただ…ジェニファーの両親はプノンペン出身なんですって!

「プノンペンって、国の中で戦争したところだよね?」と私(英語でやり取りしていたので、「内戦(civil war)」という英単語が出てきません…)。
「両親が7歳の時に戦争が始まって、海外に逃げた」とジェニファー。「私の両親はフランスに逃げたけど、伯父さんはドイツにいる」と。

 

いやぁ、大変な経験をしているんですねぇ…

今、この原稿を書きながら改めて思ったのですが、もしジェニファーの両親が海外逃亡をしなかったら、ジェニファーはエンジニアになるどころか、戦争孤児になっていたかもしれないのです。

「エンジニアになってプノンペンを良くしようと思わない?」「それはとても難しいと思うけど、援助は必要だ」「援助って一言で言っても難しいよね?」「確かにお金を援助しても、それはすぐに消費されてしまって将来に繋がらない。お金よりも教育が必要だけれど教育の価値が伝わらない」

 

はい、ちょっと難しい話をしているかもしれませんが、実は私、こういう話、好きなんです。

新聞やニュースで見聞きするのも悪くないけれど、それだけではわからないナマの話を聞くのが好きなんです。

 

ただ、そんな話をしながら私達は東京駅から皇居まで歩いて、一般公開されている庭園を散策しました。

フランスの庭園とは随分と様子の違う日本の庭園を見てジェニファーは「庭園なのにお花がない!」ってビックリ。でもジェニファーは「お花がなくても日本の庭園はクールでカッコいい」と気に入った模様。

確かに海外の庭園は当たり前のようにお花がたくさんあるけれど、改めて日本の庭園が落ち着いた感じなのはお花がないせいかも、と私自身、気がついたのでした。

そもそもジェニファーに会わなかったら私は皇居に来なかったと思う。

こういう経験は、やっぱり外国人と接する機会が多いからできることでしょうね。

 

日本ホストファミリー養成協会では、ホストファミリーの皆様が安全・安心してホームステイを受け入れられるように、ホストファミリーのための情報を提供しています。

ホストファミリーに興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

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