ホストファミリーのための外国人サポート11のポイント

異文化交流の一端として、またはちょっとした副収入を目当てに、ホストファミリーとして外国人の受け入れを行う家庭は増えています。

マイホーム交流はとても楽しいものではありますが、サポートに不安に感じる方も多いことでしょう。一体どれくらいおもてなしサポートが必要なのうかでしょ?どれくらい気を遣うべきなのでしょうか?

1.家族の一員として迎える!

まずは受け入れる時の心構え。

数年前に「お・も・て・な・し」という言葉が流行語大賞にもなりましたが、日本人は特に、「来客者は手厚くもてなさなければ!」という使命感の強い人種です。日本旅館もおもてなしの手厚さがウリですよね。

でも、ホームステイは旅館ではありませんし、ホテルでもありません。肩の力を抜いて「久しぶりに息子、娘が帰ってきた」というような気軽さで、家族の一員として迎えることが初めの一歩となります。

繰り返しますが、まずは肩のチカラを抜きましょう!

旦那さんの同僚が突然家に転がり込んできたら、お酒を出しておつまみを作って、酔いつぶれたときのことを考えて客間に慌てて布団を敷いて・・・と、てんてこまいになりますよね。「しばらくはもうカンベン!」という気持ちになります。

そのような、強くストレスの掛かるようなおもてなしは必要ありません。お子さんが突然帰ってきたら、「冷蔵庫に夕飯の残りがあるからチンして食べてね!」で寝てしまいますよね。そんな感じでかまわないのです。

毎日続けられそうもないようなおもてなしは、基本的に、必要ありません。それよりも、「長期的にサポートする」ということを求められるのです。お互いがストレスにならないような、「構いすぎず、構わなすぎず」のバランス感覚を掴むことが何よりも大切です。

ホストファミリー,サポート

2.一番大変なのは食事提供!?専業主婦がいないとキツいかも?

留学生ホームステイ受け入れに共通するホストファミリーの役割に、「食事サポート」があります。契約内容によって異なりますが、「1日2食(朝食・夕食)」のケースが多く、場合によってはさらに、お昼のお弁当も作らなくてはなりません。

ホストファミリーを募集する学校や非営利団体などは、「共働きの家庭でもOK」と案内しているところも多いですが、実情としては、専業主婦や専業主夫、またはおばあちゃんなど家事に専念できる人がいないと、毎日の食事サポートに対応しきれないでしょう。

「食事サポートできるか否か」は、留学生を担えるか否かの最も大きなキーポイント。もし、食事サポートが難しいけれどそれでも外国人を家庭に受け入れてみたいと願うなら、Airbnb(エアビーアンドビー)などのホストファミリーをやると良いですよ。

※Airbnbなどのマッチングサイトは、「朝のみ」「食事提供なし」も選べる。

3.食事は豪勢でなくちゃダメ?いいえ!「普通の食卓」こそがベストです。

さて、その食事の内容ですが、やはり豪勢な食事でもてなさなければならないのでしょうか?いいえ!そんなことはありません。

繰り返しますが、「家族の一員として受け入れること」なのです。ですから、豪勢な食卓を用意する必要は全くなく、普段どおりにマイペースにお料理しましょう。

むしろ、「普通の食卓」のほうが良いと言えるほど。というのも、ホームステイを希望するような人たちは、豪華さよりも「その国らしさ」に興味を持っていることが多いのです。

 

4.これは要注意!ベジタリアンや宗教的習慣には対応する必要アリ!

ただし、食事に細心の注意を払わなければならない場合があります。それは、宗教的禁忌を持っていたり、ベジタリアンである場合です。簡単にまとめてみましょう。

特に宗教的理由による禁忌は、しっかりと対応してあげましょう。「少しくらい・・・」とか「目に見えなければ大丈夫だろう」などとは考えないこと!

基本的に、留学生にこうした食事制限がある場合、事前に知らせてもらうことができます。対応が出来そうにない場合は、あらかじめお断りするほうが、優しさと言えそう。

【宗教などの食事制限】

イスラム教徒:豚肉を食べない。加工食品のラードやソーセージ、ハム、豚ダシのスープもNG。豚肉を調理した鍋や包丁などを使うことも嫌がる。左手で食事することを不浄としている。

ユダヤ教徒:ユダヤ教では、食べてよい食物と食べてはいけない食物を戒律で定めています。豚肉やエビ、カキ、タコ、イカなどの魚介類も食べられません。

ヒンズー教徒:牛肉を食べない。左手で食事することを不浄としている。

ベジタリアン:菜食主義。肉だけを避ける人もいれば、魚を避ける人もいる。

ヴィーガン:完全菜食主義。ベジタリアンが肉や魚を食べないのに加え、ビーガン(ヴィーガン)は卵・乳製品・はちみつも口にしない。

 

5.英語はできなくても大丈夫!でもコミュニケーション能力は必須!

ホストファミリー志望の方々の最も大きな懸念が、「英語がニガテなんだけど・・・」というものでしょう。これを理由にホストファミリー挑戦をあきらめている人もいるかもしれませんが、英語は話せなくても大丈夫!

というのも、日本にホームステイを希望する人は、日本語を習得したがっている人がほとんどなので(スポーツ振興など他の目的のケースもあります)、むしろ、「日本語で話してあげるほうが良い」のです。

ややスパルタとは言えますが・・・。もちろん、多少の英語が話せたほうがストレスも少なく済みますし留学生も助かるので、「ホストファミリーをやりながら私たちも少しずつ学んでいこう」といった姿勢でいるのが理想的ですね。

英語の能力よりも、コミュニケーション能力のほうが何倍も重要!なにしろ、会ったこともない赤の他人が急にやってきて、何ヵ月も一つ屋根の下で一緒に暮らすことになるのです。気おくれせずに話しかけたり、他者の質問や世間話に寛大に付き合ってあげられる豊かなコミュニケーション能力は、ホストファミリーの最重要スキル。

6.レジャーに連れていくのは義務?気が向いたときだけでOK。

近年は、FacebookなどのSNSの普及により、ホストファミリーを営んでいる人の様子を垣間見られる機会も増えてきました。それを眺めていると、週末ごとに遊園地や繁華街に連れていっている姿が見受けられることもありますね。

しかし、ご心配なく!レジャーに連れていくことは、ホストファミリーに課された義務ではありません。

金銭的に余裕のあるご家庭であったり、気が向いたときには、無理のない範囲で誘ってあげれば充分です。それも、車での移動などは請け負ってあげるとしても、遊園地の入園料や宿泊料などは自分で払ってもらうようにしましょう。

 

7.注意すること、生活の指導をすることも大切。

ホストファミリーはやはり、世話好きな人に向いていますが、かといって、世話焼きなだけでは務まりません!「日本の文化を学ぶ」ということを目的としていることが多いので、生活指導もしてあげてください。

たとえば、留学生が約束の時間にいつも遅れてくるなら、「いいよ、気にしないで!」ではダメなのです。日本は時間に厳しい文化ですから、「5分前には到着するようにしようね」と諭してあげましょう。「それが日本の文化なのよ」などと、理由を添えてあげるのが尚良いですね。

場合によっては、「叱る」というニュアンスになるくらい厳しく伝えることも必要です。日本人は他人の子供を叱れない人が多いですが、ホストファミリーを請け負うなら、叱るスキルも磨くべし!

 

8.ホストファミリーが困ってしまう、あんなこと、こんなこと。

では、実際問題として、ホームステイの留学生とぶつかってしまう文化の違いやマナー違反には、どのようなものがあるのでしょうか?先輩ホストファミリーの事例から学んでおきましょう。

【ホストファミリーとトラブルとなるケース】

(1)食事不要の連絡をしてこない。
(2)シャワーや洗面所の使用時間が長すぎる。
(3)計画を勝手に変更してしまう。
(4)家のものを失くしてしまう。
(5)頼みごとをたくさんしてくる。
(6)部屋の掃除を全然しない。
(7)洗濯物のポケットにガムやお金、紙くずが入ったまま。
(8)エアコンなどを点け放題で、電気代の配慮がない。
(9)食事の好き嫌いが多い。
(10)学校になじめない。

このような事例が多く報告されています。こうした問題が起きたときにどう対処するか、またはどう未然に防ぐか、あらかじめイメージしておいてください。

具体的な対策として最も有効なのは、ルールをあらかじめ定めておき、初日にしっかり伝えておくことです。

 

9.自分のことは自分でやってもらう。家事の役割分担をしてもらう。

客人が来るとついついお世話してしまいたくなってしまう人も多いかもしれませんが、自分のことはなるべく、自分でやってもらうようにしましょう。

たとえば、客室の掃除はもちろんのこと、食べた食器の洗い片付けや洗濯物をたたむことなど。

また、家事を分担するように伝えることも大切です。お風呂掃除や朝のゴミ出し、週に1度廊下の雑巾がけをしてもらうなど、あなたの家族に分担してもらっているものは提案してみましょう。きっと喜んで手伝ってくれますよ。

 

10.留学生向けのホストファミリー、報酬はいくらくらい貰えるの?

慈善行為のイメージがあるホストファミリー。もちろんサポートしたい気持ちも持っているけれど、やっぱりお金も大切。「お金の面も気になって・・・。」大丈夫!包み隠さずお話します。

報酬が出るケース、出ないケースまちまちです。出ないところは全く出ず、食材費や光熱費の実費負担もしてくれません。

【ホストファミリー謝礼の相場】

1.大学・日本語学校:1ヶ月5万円〜10万円

2.ホストファミリー斡旋会社:1泊2千円〜3千円

3.マッチングサイト(Airbnb):1泊2千円〜1万円 ※各自で設定できる

4.国際交流団体:無償のところが多い

報酬について、各学校や仲介機関は、ホームページでの掲載を避けていることが多いです。「月額30,000円くらいは当然もらえるだろう」などと勝手な思い込みはせず、きちんと事前に確認をすることも大切です。

また、ホストファミリーは「家族の一員として」が信条ですし、報酬がそれなりに出るところもあります。しかし、たかが、されど、「家族が一人増える」のです!

留学生が熱を出せば車で病院まで運んであげることもあるでしょうし、学校の友人になじめず悩み相談をしてくるかもしれません。サッカー部にでも入るなら、靴下やシャツはいつも泥だらけ!サポートの内容は多岐に渡り、状況によっては苦労や心労はかなり増えます。

そのため、ホストファミリーをやるなら基本的に、「無償でも泊めてあげるわ」と両手を広げられるくらいの慈悲心・ボランティア精神はあったほうが良さそうです。報酬がもらえるからといって、収入目的だけでホストファミリーを行うのは避けましょう。

11.ホストチェンジというシステムもある。自分たちにあった機関を探そう。

「私たちにホストファミリーは向いているかしら?」「できるかしら?」結局のところ、頭で考えるだけではわかりませんよね。もしあなたがホストファミリーに興味を抱いているなら、とりあえずチャレンジしてみましょう!

ホームステイを仲介する機関の中には、「ホストチェンジ」といった制度を設けているところもあります。どうしても留学生と気が合わなかったり急に家業が忙しくなってサポートが困難になった場合に、他の家庭にバトンタッチできるのです。食事の回数や報酬額なども、機関によってさまざまですので、幾つかの機関をリサーチし、あなたのご家庭に合いそうなところを選びましょう。

また、気遣いの加減や叱るスキル、譲りあう優しさなどは、やっていくうちに育まれていくもの。小手先のスキルや立派な家よりも、「手助けしたい」「交流したい」というハートのほうが重要なので、興味があるなら、ぜひぜひトライしてみてください!

 

まとめ

以上が、ホームステイを受け入れるときのホストファミリーのための外国人サポート11のポイントです。

「ここまでやらなきゃいけないのか・・・」と思われた方もいれば、「あっ、なんだ、こんな感じで良いのか」と気持ちが楽になった方もいらっしゃるかもしれません。

繰り返しになりますが、大丈夫!そう難しいことはありません。もし大変でしたら、いつでも止めることもできます。「がんばって!」よりも「肩のチカラを抜いて」楽しみにながらやってみましょう。

 

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